天念寺講堂改修工事 その1


   2010/9/24修正更新
国東半島は大きく分けて私の住む東側の国東市と両子山の向こう側(西側)豊後高田市から成り立つ

その西側にある豊後高田市には特筆すべき場所がある。

昭和30年代の町並みの保存に成功した「昭和の町」、宇佐神宮の荘園として栄えた800年まえの

風景が残る「田染の荘」、日本夕日百景に選ばれている「真玉海岸」、そして仏の里に8mの

不動明王の「熊野摩崖仏」、私の好きな現存する九州最古の木造建築物の名刹「富貴寺(平安時代後期)

そして今回ご紹介する「修正鬼会(国重要無形民俗文化財)」の行われる天念寺講堂など等

紹介しきれないほどだ。 その長岩屋山 天念寺講堂が今、改修工事が行われている。

2010年7月31日、その改修工事が特別公開された。

この資料は「天念寺講堂改修特別公開資料」(YO設計)と「豊後高田市観光ガイドブック」を参考に

私の撮影した改修現場の報告であります。
講堂の前には修正鬼会の時、みそぎが行われる長岩屋川がありその中に川中不動がある。

川中不動に見守られながらの改修工事だ。
床は修正鬼会の時には火の粉が舞い散る。剥がされて床下の補強もされる。
この講堂は江戸時代の建築物と推定されるが昭和16年の大洪水では寺の本堂は流失するが

講堂は流失を免れ幾度かの補修工事がされ現在に至った模様である。

堂内柱には嘉永6年(1853年)峰入りの記録(2010年の峰入りの記録)があるという。
茅葺の屋根も取り外されて骨組みだけになっている。

屋根の骨組みは近年の改修工事で改修されてボルトを使用して組まれている。


ポストで支えられて宙に浮いた状態で柱や土台や基礎の補強が行われる。

この付近では石の産地であったのか基礎石に特徴がある。

一般的には下の写真のように二つの石を組み合わせて角部分を作るが

講堂では角の石がつながったひとつの石で作られている。


続く
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